二〇〇〇年にはオンラインショッピングサイトの購入者数においてトップの地位を獲得するほどで、オンライン書籍販売としてではなくオンライン総合ショッピングサイトへとその事業コンセプトを拡大していっているようです。月間購入者数でも二位のプレーヤーの三倍近い圧倒的優位を示していますから、オンライン総合ショッピングサイトとしてもナンバーワンの地位を獲得しつつあるといってもよいでしよう。ブランドの幅広い浸透を機軸に展開してきた同社の取り組みは確実にブランド確立につながっています。確立された強いブランドはさらなるユーザー数獲得の武器として機能しており、結果として顧客基盤の強化が実現されるということになり、いわばブランドと顧客基盤に関する良循環が形成されている事例であるといえます。現在、アマゾン・ドットコムは売上拡大重視の戦略の見返りとして深刻な低収益に悩まされており、債務超過を抱えて株価も下降傾向に転じています。果たしてアマゾン・ドットコムの事業モデルの競合優位性がこのまま続くかということについては議論の分かれるところかもしれません。しかし、確実にいえることは、世界レベルでの認知度を確立した「アマゾン・ドットコム」というブランドは同社最大の資産であり、このブランドを最大限に活かすことがアマゾン・ドットコムの勝ちパターンであることは間違いないということです。