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英語ができないのを環境のせいにするな

英米人だけでなく、英語圏からの帰国子女に対しても「子供の頃から英語に慣れ親しんでいるから、英語を使う仕事にもすぐ就くことができるだろう」という期待を過度に持ってしまう傾向さえあります。確かに、子供の頃から英米人に囲まれて育てば、英語の発音もネイティブのそれに近くなるものですが、だからといって、自分の英語が下手なのは、英米人と接する機会がなかったからだと環境のせいにするのは、上達を阻むのでやめましょう。カセットを常に携えてネイティブが話しているテレビ番組を録音し、自分で教材作りをすればいいのです。今の私たちは大変恵まれた環境にいることを忘れてはいけません。私が、英米人とコミュニケーションがとれるほど英語力をつけたのは、終戦直後、我が家が進駐軍に接収され、私たち家族が庭に建てた小さな家で暮らすのを余儀なくされていたときのことです。あまりに生活ぶりが異なって驚いたこと、また敵国アメリカ人も接してみれば私だちと同じ人間だとわかって、私は好意を持ち積極的に話しかけ友人になりました。一方、私と同じ環境に生まれ育っている姉は、心から敵国を憎んだのかどうしてもアメリカ人とつきあわず、私をおてんばだとか、怖いもの知らずだと言って苦笑いしていましたが、姉と私の違いは、おとなしいかおてんばかの違いではなかったように思います。といいますのは、私の父は世界のこと、人の生き方に興味を持っていて夕食のときは、自分が最近読んでいる本について、その内容が難しくても、子供に熱心に説いて聞かせるような人でした。同じ食卓で姉は、適当に話を聞いていたようですが、私は父の話がおもしろくて、つい食事の手が止まってしまうほどでした。父に見倣い、私も語学力を身につけ、世界を自分の目で見ようと思うようになりました。西欧文化に興味を持っていたため、フランスのパリ大学に留学しました。今も若い頃の経験を活かしていろいろな活動をしています。一方、姉は昔気質の医者と結婚し、社会的には何の苦労もなく暮らしていますが、毎日夫の帰りを待つのが生活という専業主婦です。どちらが幸せと思うかは人それぞれですが、私の言いたいことは、このように同じ環境にいても、好奇心とやる気があるかないかで身につくものは、全く異なるということです。いわば受け皿の問題。受ける土壌によって成果が異なるということです。ところで、次の英語、わかりますか。日本の新聞にもよく出ています。あなたの好奇心を測る1つのバロメーターです。

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